側弯症の予防に関することなど

特発性側弯症の場合は女性に多く、女子の患者数は男子の5倍~7倍となっています。もちろん、予防できればそれに越したことはないのですが、はっきりした予防方法は残念ながらまだわかっていません。つまり現時点では早期発見できるかどうかがかなり重要になります。そのために側弯症検診も行われています。

 

側弯症は真の側弯症だと自然治癒することはありません。唯一、乳児期に発症する特発性側弯症だけは自然治癒する可能性があるとされています。

 

ここまでの説明でもお分かりの通り、身体の成長が関連している側弯ですが、一般的に、成長が止まれば側弯は進行しません。ただし、特殊な側弯症(神経線維腫症、神経・筋性側弯症)は例外です。いずれにしても、側弯症を放置してはいけません。

 

高度の側弯だと、著しく胸郭が変形して、肺の機能が低下し、肺や心臓への重大な合併症を起こす恐れもあります。学生特有の重いかばんを持つことが側弯症の発生に関係ありそうにも思えるかもしれませんが、専門的見地からは、それは関係がないとされているようです。

 

普段から姿勢に気をつけていれば多少は側弯症の進行を防いだりもできるようですが、真の側弯症の進行を防ぐことはできないようです。

 

また、カルシウムをしっかり摂取すればどうかという声もあるのですが、もちろん、カルシウムを充分摂るのは、骨の成長、将来可能性がある骨粗鬆症予防には大切ですが、側弯症は防止できないのです。