側弯症の治療について

側弯症にはっきりとした遺伝様式はありませんが、多くの疾患に遺伝子異常が関係していることが現在では分かってきています。つまり、側弯症についても、遺伝子異常が発見される可能性が今後はあります。

 

いずれにしても側弯症は早期発見がポイントですが、4つの検査項目があります。それは「前屈検査での肋骨隆起、腰部隆起の有無確認」、「左右脇線の曲線が非対称かどうか確認」、「左右の肩の高さが違っていないかの確認」、「左右の肩甲骨の高さや位置が違っていないかの確認」です。

 

もっとも信頼性の高い方法は「前屈試験」となっていますが、前屈試験で異常があっても、すぐに側弯症であるとはならず、信頼性は80%程度のようです。

 

更に正確な診断としてはレントゲン撮影があります。ここでは、弯曲の大きさ(コブ角)を測って、軽度(30度未満)、中度(30度以上50度未満)、高度(50度以上)の三段階に分類します。

 

軽度の場合は、定期的にレントゲン撮影をして経過観察を続けます。30度以上と診断されたら、装具による維持療法を行います。専用のコルセットなどの装具で維持療法をするわけですが、一般的には骨成長が終了するまで続けます。ただし、骨成長の終了判定がなかなか困難のようです。

 

実際には、レントゲン写真、血液所見、身長の伸びを考慮しながら、装具を外す時間を次第に延ばしていくことになります。しかし、コルセットだけで弯曲が完全に治ることは無いとされています。軽い場合は、民間療法もあります。整体、カイロプラクティック、ヨガ、マッサージなどがあり、腰背部痛などが緩和される効果があります。